2015/12/21

沿岸環境関連学会連絡協議会ジョイント・シンポジウム「海岸環境の保全・再生と防災・減災」

 本会も参加しております沿岸環境関連学会連絡協議会のジョイント・シンポジウムの案内がありましたので,会員の皆様にお知らせ致します。

第31回 沿岸環境関連学会連絡協議会 ジョイント・シンポジウム
「海岸環境の保全・再生と防災・減災」

日 時:平成28年1月9日(土) 9:30-17:20

主 催:沿岸環境関連学会連絡協議会

(日本水産学会,土木学会海岸工学委員会,土木学会水工学委員会,日本海洋学会海洋環境問題委員会,日本水産工学会,日本船舶海洋工学会 海洋環境研究会,応用生態工学会,水産海洋学会,日本海洋学会沿岸海洋研究会,日本沿岸域学会,日本ベントス学会,日本プランクトン学会,日本船舶海洋工学会海洋の大規模利用に対する包括的影響評価普及推進委員会)

コンビーナー:清野聡子(九州大学),田中丈裕(里海づくり研)

場 所:東京海洋大学(品川) 白鷹館多目的スペース

参加費:資料代 1,000円

申 込:eventEEQD@googlegroups.com(資料用意の都合上。当日参加も可能)

(※@を半角に変えて下さい)

内容等問合:seino@civil.kyushu-u.ac.jp(九大・清野)(※@を半角に変えて下さい)

 本シンポジウムは,東日本大震災を契機に課題が社会でも認識されだした海岸環境問題を考える。

 海岸は,海・陸の境界の空間である。自然や人為の多様な要素が影響する場であり,学問的にもとても興味深い存在である。しかしながら,海岸の学術は海・陸,理学・農学・工学の領域間が不連続であり,かねてから総合化や学際融合の必要性が言われてきた。例えば,海岸の「保全」の語義や概念は,行政分野によって異なり,対応する学の領域の研究テーマにも影響している。環境面では,侵食,埋立,人工化,生態系や景観の劣化,人と海のつながりの喪失などの現状に至っている。

 それに対し,社会面では平成11年の「海岸法」改正では,法目的に「環境保全」が導入された。しかし,海岸の諸学はそれを十分活用しえない状態のまま推移し,結果的に東日本大震災の復興では総合的な取り組みがないまま,従来の課題が表面化,大型化した。被災地の海岸のあり方は社会の耳目を集めることとなった。気候変動への適応,ECO-DRR(生態系を活かした減災)の方向性のもとでの沿岸域の土地利用の見直しなど,世界が大きな転換期にある。しかし未曾有の大災害に遭った日本では,抜本的な変化が見られぬままである。

 沿岸環境関連学会連絡協議会の参加学会は,水域を中心とする分野である。本シンポでは,今まで手薄であった海岸の陸域の土木学や造園学の考え方や事例を学び,水域とのつながりを考えていく。ここに海岸諸学が集い,日本の海岸の環境保全と防災・減災に関する事業,調査研究の事例をもとに,学の再構築を目指した議論を行う。

プログラム:

9:30 開会の挨拶 今井一郎(沿岸環境関連学会連絡協議会代表,北海道大学)

企画趣旨 清野聡子(九州大学)

<Ⅰ>海岸管理の制度

井上智夫 (国土交通省)

<Ⅱ>震災後の土木学

今村文彦(東北大学:海岸工学)

岡安章夫(東京海洋大学:海岸工学)

有川太郎(中央大学:海岸工学)

横山勝英(首都大学東京:水工学)

<Ⅲ>海岸環境研究における生物,環境諸学のふるまい

桑原久実(水産総合研究センター)

松島肇(北海道大学:造園学)

<Ⅳ>経験や教訓からの提案,展望

阿部正人(環境復興機構:教育)

田中丈裕(里海づくり環境会議:水産学)

<Ⅴ>総合討論

千葉一(東北学院大学:民俗学)

林衛(富山大学:科学論)

古田直也(IUCN:国際環境政策)

参加者

まとめ 清野聡子(九州大学)

閉会挨拶 大越和加(東北大学)

17:20 閉会

企画連絡先:清野 聡子

〒819-0395福岡市西区元岡744

九州大学大学院工学研究院 環境社会部門 生態工学研究室

tel/fax 092-802-3437

seino@civil.kyushu-u.ac.jp(※@を半角に変えて下さい)

カテゴリ:一般記事-日本水産工学会の行事