2022/07/06
6月12日に2022年度日本水産工学会春季シンポジウムが北海道大学函館キャンパスで開催されました。日本水産工学会が設立して30年を超えたことから,通常とは趣を異にして,座談会を中心としたシンポジウムでした。コロナ禍かつ日曜午後の開催のため,参加者は少ないと予想していましたが,対面およびオンラインで約50人の参加者がありました。
まず,座談会に入る前に内田圭一総務委員から水産工学会の30年の歩みと題して,本学会の設立当初から現在に至るまでの学会の活動状況が,社会の変化と合わせて解説されました。また,宮本佳則企画委員からは,30年間の学術講演会の分野別論文数の推移やシンポジウムのテーマの分野別件数について解説されました。次に大竹臣哉前会長からは本学会の成り立ちやその特殊性の説明,学会活性化のために期待すべき活動案が提案されました。
座談会では本学会で活躍している4人の重鎮の研究者と3人の若手研究者が参加しました。最初に各参加者からそれぞれの専門分野でどのような研究開発が実施されてきたか,大きな技術の動きを紹介していただきました。次に,水産業等の持続可能でより良い世界を目指す開発目標(SDGs)の実現や2050年にカーボンニュートラルを目標とすることが決定され,水産工学の研究開発の方向も大きく舵を切る必要があることから,この問題についてそれぞれの専門の立場から今後開発すべきテーマが指摘されました。最後に,学会としてどのような活動をすべきか多くの意見が示されました。
詳しくは座談会の内容を学会誌に掲載予定ですのでご期待下さい。なお,本シンポジウムの開催運営につきましては北海道大学実行委員会の皆様のご協力を頂きました。
綿貫 啓(企画担当理事)
(左)内田圭一氏(海洋大) (中)宮本佳則氏(海洋大) (右)大竹臣哉氏(福井県大)
カテゴリ:日本水産工学会の行事 |